[上海 24日 ロイター] – 中国国家衛生健康委員会の24日の発表によると、国内の新規市中感染者が23日に3万1444人確認され、約3年前のパンデミック(世界的大流行)開始以来最多となった。4月13日に記録した2万9317人を更新した。
内訳は有症状者が3927人、無症状者が2万7517人。前日の新規市中感染者は2万8883人だった。
前日はゼロだった死者も1人確認され、累計の死者数は5232人となった。23日現在、中国本土では累計29万7516人の有症状者が確認されている。
首都・北京では、23日に新たに509人の有症状者と1139人の無症状者が報告された。前日は有症状者388人、無症状者1098人だった。
上海では有症状者9人、無症状者58人が報告された。前日はそれぞれ15人、53人だった。
野村証券のアナリストはリポートで「(経済の)再開は長いプロセスとなりコストも大きいとみられる」との見方を示した。
第4・四半期の成長率予想を前年比2.8%から2.4%へ、通年は2.9%から2.8%へそれぞれ引き下げた。来年の見通しも4.3%から4.0%に下方修正した。
中国当局は集団検査や隔離などの措置を部分的に緩和し始め、上海市が実施したような全面的なロックダウン(都市封鎖)は避けようとしている。
野村のアナリストによると、封鎖はGDPの5分の1以上に相当し、これは英国の経済規模を上回る。
「上海のような完全な封鎖は避けられるかもしれない。だが感染者の急増を受けて、より多くの都市で部分的な封鎖が頻繁に行われる可能性がある」と指摘した。
米アップルのサプライヤーである台湾・鴻海精密工業の大規模工場が存在する鄭州市は毎日の検査を再開した。8つの地区で5日間、集団検査が行われる。