Laura Litvan

  • トランプ氏は共和党の障害-ソーン、ロムニー両上院議員
  • ジョージア州で6日投開票の上院選決選投票、共和党候補が敗北

トランプ前米大統領が2020年大統領選挙について誤った主張を続けていることが共和党候補の障害になり、中間選挙で同党が芳しくない結果に終わった主因だ。ジョージア州で6日投票が行われた上院選決選投票で共和党候補が敗れた翌日、同党有力議員2人がトランプ氏をこう批判した。

  民主党現職のウォーノック氏がトランプ氏から支持を受けた共和党候補ウォーカー氏に勝利した後、共和党上院院内幹事のスーン議員は記者団に対し、「20年大統領選挙へのトランプ氏の執着が汚点になり、特に激戦州で出馬していた人々に本当の不利益になったと思う」とコメントした。

  ウォーノック氏の勝利により民主党は来年、上院での議席数を51に伸ばし過半数議席を固める。事前の予測では共和党が過半数議席を獲得すると予想されていた。共和党は下院を制したものの、予想よりも小幅な優位にとどまる。

  トランプ氏と頻繁に論争を交わした共和党のロムニー上院議員は、トランプ前大統領の支持を得ることは党内の予備選挙で勝利しても本選挙では敗れる可能性が高いことを意味したと指摘。「選挙で実際に勝ちたい人にとっては、トランプ氏から支持を得ることは死の接吻(せっぷん)だ」と語った。

  スーン、ロムニー両氏の発言は、多くの共和党議員が前大統領との距離を置こうとしていることを示す最新の兆候だ。トランプ氏が応援する候補は20年大統領選挙でバイデン氏が敗北したとの主張を支持していると前大統領が断言していることが、共和党にとって重大な妨げになったとソーン氏は述べた。

原題:Trump Backing Is ‘Kiss of Death’ as Republican Criticism Grows(抜粋)