[ブリュッセル 10日 ロイター] – 欧州連合(EU)が計画している天然ガスへの上限価格設定を巡り、ベルギーやイタリア、ポーランドなど12カ国は現在検討されている案よりも「大幅に」上限を引き下げるよう要求した。EUでは上限価格について対立が続いている。
EU加盟国は、13日に開かれるエネルギー相会合で合意をまとめるため、10日に緊急的な交渉を行った。ただ、議論は平行線のままで、12日も交渉を続けるという。
現行案は、ガス価格上限を1メガワット時(MWh)当たり220ユーロ(約231.66ドル)とするもので、欧州委員会が提案した275ユーロを下回っている。
しかし、12カ国は文書を作成し、「現行案にはわれわれが満足できる妥協策が示されていない」と訴えた。
一部の交渉官は、今週に合意がまとまるか懐疑的で、現行案の反対派は承認を阻止できるだけの支持を得ていると指摘した。 上限設定を求める加盟国は、エネルギー価格高騰から自国経済を守れると主張する一方で、ドイツやオランダは導入に難色を示している。