• ロシア大統領の停戦命令、FRBタカ派発言、米民間雇用者数
  • 塩野義社長インタビュー、シルバーゲートの人員削減と資産売却
A resident walks next to a destroyed building in the city of Lyman, eastern Ukraine on December 23, 2022. Photographer: SAMEER AL-DOUMY/AFP

ロシアのプーチン大統領がロシア正教のクリスマスに合わせて、ウクライナへの攻撃停止を軍に命令しました。クリスマス休戦といえば、第1次世界大戦中の1914年の英国とドイツの停戦が有名ですが、ウクライナからは早くも否定的な見解が出ています。政治コンサルタント会社Rポリティクのタチアナ・スタノワヤ氏は年初にロシア軍が受けた砲撃を引き合いに出しながら、「クリスマスに同じようなことが起こるのをプーチン大統領が望んでいないのは明らかだ」と指摘しています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

クリスマス停戦か

プーチン大統領はモスクワ時間6日正午から36時間の一方的停戦を命じた。来月2年目に突入する軍事侵攻では異例の動き。しかし、ウクライナ側は即座に「偽善」だと一蹴。ポドリャク大統領府長官顧問は「ロシアが占領地から撤退して初めて『一時的な停戦』は成立する」とツイートした。クレムリンと関係の近いキリル総主教が停戦を呼び掛けていたほか、トルコのエルドアン大統領もウクライナでの一方的な停戦を宣言するよう電話会談でプーチン氏に強く求めていた。

タカ派発言

米カンザスシティー連銀のジョージ総裁は5日、米金融当局はインフレを押し下げるために政策金利を5%超に引き上げ、2024年になってもその水準で維持するべきだと主張した。アトランタ連銀のボスティック総裁は、物価圧力が和らぎつつある兆しはあるものの、「インフレに関してやるべき仕事は山積している」と指摘。米国ではインフレが「あまりにも高過ぎ」、引き続き「最大の向かい風」になっていると話した。

予想上回る伸び

昨年12月の米民間雇用者数は23万5000人増と、市場予想(15万人増)を上回る増加となった。雇用の伸びは従業員が500人未満の企業に集中。大企業では減少した。業種別では娯楽・ホスピタリティー、教育・医療サービス、プロフェッショナル・ビジネスサービスで増加が目立った。先週の新規失業保険申請件数は前週比で減少し、昨年9月以来の低水準となった。

年間1億人分

新型コロナウイルス感染症軽・中等症向け経口薬の開発に成功した塩野義製薬は、感染状況が深刻な中国で承認申請に向けて当局と「最終の詰め」の段階にあり、3月末にも承認される可能性があると手代木功社長が4日、インタビューで明らかにした。承認が出れば現地で年間1億人分を供給する用意があるという。

FTX破綻の余波

米金融持ち株会社シルバーゲート・キャピタルは5日、従業員の40%削減と多額の資産売却損を発表した。同社株は一時49%余り下げた。2022年10-12月(第4四半期)に顧客が約81億ドル(約1兆800億円)のデジタル資産預金を引き揚げ、資産売却を強いられたと説明。この売却で7億1800万ドルの損失が生じたとしている。同社は暗号資産(仮想通貨)交換業者FTXの複数の部門や渦中のアラメダ・リサーチなどの預金を保有していたため、FTX破綻で危機に陥った。

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