【ワシントン時事】13日に開催された日米首脳会談では、通常は終了後に行われる共同記者会見が設定されなかった。日米両政府は明確な理由を明らかにしていないが、バイデン大統領の機密資料持ち出し問題が影響した可能性がある。
会談冒頭に設けられたテレビカメラ入りの取材機会では、米記者団から機密取り扱いに関する質問が殺到。だが、バイデン氏は応じなかった。
バイデン氏は副大統領時代の機密資料を自宅や個人事務所に持ち出していたことが判明。特別検察官が捜査に乗り出し、米国で大きな波紋を呼んでいる。
バイデン氏は10日に行った米カナダ・メキシコ3カ国首脳会談後の会見でこの問題の追及を受け、得意と自負する外交の舞台に影を落とした。岸田文雄首相としてはバイデン氏と並んで訪米の成果を対外的に打ち出す機会を逸した形。日本政府関係者は「主催国の事情だ」と言葉少なだった。