Fences surround a neighborhood placed under lockdown due to Covid-19 in Shanghai, China, on Wednesday, Oct. 26, 2022. Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

国際通貨基金(IMF)は中国の不動産市場では危機が未解決の状態であり、政府は同セクター支援のため一層の措置を講じる必要があると指摘した。中国側はこうした指摘に強く反発している。

  IMFは3日に発表した中国経済に関する年次報告で、「不動産危機は未解決のままだ」とし、政策対応を拡大したにもかかわらず、不動産市場の低迷は「続いており、大規模な再編がなお必要だ」と記した。

  今年の中国の経済成長率については5.2%と予測。IMFの中国担当ミッションチーフ、ソナリ・ジャインチャンドラ氏は記者会見で、2023年の中国経済について「引き続き潜在成長率を下回っている」と述べた。

  一方で中国はIMFの報告内容に反論。IMF理事会の中国代表である張正鑫氏は声明で、「中国の不動産市場は総じて円滑に運営されており、『危機』状態にはない」と言明。「不動産市場の課題を誇張するのは不適切だ」と反発した。

  また中国の複数の当局者は、IMFが示した23年の成長予測について「過度に悲観的」だとして異議を表明した。

原題:China Clashes With IMF Over Property Downturn, Growth Rate (1)(抜粋)