[ロンドン 11日 ロイター] – ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者、エフゲニー・プリゴジン氏は、ウクライナ東部ドネツク、ルガンスク両州の完全制圧に1年半から2年かかる可能性があるとの見方を示した。

10日に公開されたロシア人軍事ブロガーとのインタビューで、同氏は「私の理解では、ドネツク、ルガンスク両共和国を封鎖する必要があり、それができれば基本的に誰もが満足するだろう」と指摘。ロシアは昨年、親ロシア派「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」を国家承認している。

同氏はまた、ウクライナ東部ドニプロ(ドニエプル)まで制圧地域を広げるのは「3年程度かかるだろう」と述べた。

ワグネルはウクライナ侵攻に部隊を派遣している。プリゴジン氏は、目立った戦果を上げていないロシア軍指導部を批判するなど、このところ存在感を急激に高めている。ただ、インタビューでは自らの政治的野心について、「皆無」だと強調した。

また、ドネツク州の要衝・バフムトの完全掌握に近づいているのか問われて「近いと言うのは恐らく早計だ。外に出る道はたくさんあるが、中に入る道は少ない。ウクライナ軍はよく訓練されており、他の大都市と同様、正面から攻略するのは不可能だ」と述べた。