[シンガポール 17日 ロイター] – 中国商務省が、ロシア産石油の取引について独立系石油精製業者と協議したことが分かった。事情に詳しい5人の関係者が語った。

対ロ制裁の一環として西側諸国がロシア産石油などの禁輸措置や価格上限設定を進めてきた中で、中国とインドは大幅な割引価格でロシア産石油などを輸入している。割安なロシア産の輸入により、中国は数十億ドルもの恩恵を受けてきた。

関係筋によると、中国商務省は先週、約10の独立系精製業者と協議した際にロシア産石油の輸入量と価格を尋ねたほか、取引での障害についても尋ねた。

協議に関して直接知る1人の関係者は「政府は独立系精製業者が購入可能な量や、輸入への実際の意向を理解したいと考えている」と語った。

商務省はコメント要請に応じなかった。

中国を拠点にロシア産原油を取り扱う企業幹部の1人は 「中国政府がロシアと交渉する際に話すべき内容が分かるように、当局は現場の基本的な内容を把握しようとした」と話した。

中国では3月には全国人民代表大会(国会に相当)を控えている。また、習近平国家主席がロシアを公式訪問する可能性がある。

外務省は、外交トップの王毅氏が現在の訪欧中にロシアにも立ち寄ると発表している。

中国は2022年にロシア産原油を日量173万バレル輸入し、前年より8.3%増えた。