[ミラノ/ストックホルム 31日 ロイター] – イタリア当局は31日、米マイクロソフトが出資する新興企業「オープンAI」が開発した人工知能(AI)「チャットGPT」へのアクセスを一時停止し、膨大なデータ収集が個人情報保護法に違反する可能性があるとして調査を開始したと発表した。ユーザーの年齢確認にも不備があると指摘した。

欧米諸国でチャットGPTの使用を禁止するのはイタリアが初めて。

チャットGPTを運営するオープンAIが20日以内に対応措置を講じない場合、年間売上高の4%を上限とする罰金が科される可能性がある。

オープンAIからのコメントは得られていない。

31日夕時点では、イタリアのユーザーはまだアクセスできる状況にある。

当局の広報担当者は、決定を通知したのは31日朝であり、同日中のアクセス遮断は実質的に不可能だったが、4日1日までには遮断する予定だと述べた。

現時点でチャットGPTの利用ができないのは、中国本土や香港、イラン、ロシア、アフリカの一部。これら地域ではオープンAIのアカウントが作成できない。