[ベルリン 19日 ロイター] – ドイツのベーアボック外相は19日、独連邦議会(下院)で行った先週の訪中に関する報告で、中国は貿易相手国や競争相手というよりも、むしろ「システミックなライバル」になりつつあるとし、「衝撃を超えるもの」を受けたと述べた。
ベーアボック外相は中国訪問中「紛争は平和的に解決されなければならない」と述べ、台湾海峡の緊張を重大な懸念を持って注視しているなどと警告。中国は対外的に攻撃的であると同時に、国内的にも抑圧的になっているとも述べていた。
ベーアボック外相は議会で、具体的には説明しなかったものの「衝撃を超えるものがあった」と発言。ドイツにとって中国はパートナー国、もしくは競争相手国だが、現在は「システミックなライバルという側面がますます強まっているとの印象を受けた」とし、「中国はドイツ最大の貿易相手国だが、これは必ずしも中国がドイツにとって最も重要な貿易相手国であることを意味しない」と述べた。
その上で、中国には世界平和の実現を目指す責任があるとし、ウクライナに侵攻しているロシアに対する影響力を行使することが重要と指摘。中国がロシアに兵器を供給しないと確約したことを歓迎するとしながらも、こうした確約が守られるかドイツは注視していくと述べた。
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