[ブリュッセル 19日 ロイター] – 欧州議会は19日、森林破壊に関係した農畜産物など産品類の欧州連合(EU)域内への輸入を禁止する森林破壊防止法を承認した。

森林破壊は地球温暖化につながる温室効果ガス排出の約1割を占めるとされる。EUはこれに取り組むため、域内で販売されるさまざまな生活必需品のサプライチェーン(供給網)から森林破壊の要因を排除する。具体的には大豆、牛肉、パーム油、木材、ココア、コーヒー、ゴム、木炭、革製品、チョコレート、家具が対象になる。

企業に対し、EUに販売する商品が2020年以降に森林が破壊された土地で栽培されたものでないことを証明および「検証可能な」情報の提出を義務付ける。違反すれば罰金が科せられる恐れがある。

今後、加盟国の批准を経て正式に成立する。施行した場合、順守に向け大企業に18カ月、中小企業には24カ月の猶予期間を与える。

同法は特定の国を狙い撃ちしたものではないが、世界の主要パーム油輸出国のインドネシアは貿易障壁だと非難。マレーシアはEU向け輸出を停止する可能性を示唆している。