[プラハ 15日 ロイター] – 著名投資家ジョージ・ソロス氏が設立した慈善基金オープン・ソサエティー財団が、欧州連合(EU)での活動の大部分を撤退または終了する予定であることが、ロイターが入手した職員向けのメールで分かった。活動の重点をグローバルに移すとしている。
ハンガリー系ユダヤ人のソロス氏は、第二次世界大戦後に米国に移住して財を成した。東欧の自由主義、民主主義、国境開放の価値観を推進する団体を長年支援してきた。オープン・ソサエティーが世界の活動に拠出する金額は年15億ドルと推定されている。
ロイターが入手したメールは、基金の焦点と資源の配分を世界の他の地域にシフトさせるとしたうえで「これは、過去の活動や長年にわたるスタッフの多大な貢献に対する反省ではなく、大きなインパクトを与える将来の機会に根ざした、将来を見据えた決定だ」としている。
オープン・ソサエティーの広報担当者は、ウクライナ、モルドバ、キルギス、西バルカン諸国を含む欧州のプログラムへの資金提供も継続すると述べた。