記者会見で、国民民主党を離党し、新党「教育無償化を実現する会」の結成を表明する前原誠司氏(中央)ら=衆院第1議員会館で2023年11月30日午後5時42分、竹内幹撮影
記者会見で、国民民主党を離党し、新党「教育無償化を実現する会」の結成を表明する前原誠司氏(中央)ら=衆院第1議員会館で2023年11月30日午後5時42分、竹内幹撮影

 国民民主党の前原誠司代表代行が11月30日、離党と新党「教育無償化を実現する会」の結成を表明し、嘉田由紀子参院議員ら国会議員4人が参加する意向を示した。政党交付金の算定基準日は1月1日で、同日までに新党を作ればその年の政党交付金を受け取ることができるため、新党結成は「年末の風物詩」となっている。

 政党交付金は政党助成法で、所属国会議員が5人以上▽国会議員が1人以上で、直近の衆院選か過去2回の参院選のいずれかで得票率2%以上――のどちらかを満たした政治団体に交付される。総額約315億円(国民1人当たり250円)が所属議員数や得票率などに応じて毎年分配される。

 2023年は、交付金を受け取っていない共産党を除き、9政党が約2億~約159億円の支給を受けることが決まっている。前原氏が代表として率いる新党「教育無償化を実現する会」は24年の1年間で約1億円を受け取ることができる見通しだ。

 政党交付金は1995年に制度がスタート。リクルート事件など汚職事件への反省から税金で政治活動を支え、使途の報告などを義務付ける。これまで年末に誕生した主な政党は、日本未来の党を党名変更する形で小沢一郎衆院議員らが結成した「生活の党」(12年12月)▽みんなの党を除籍(除名)された江田憲司衆院議員らによる「結いの党」(13年12月)――などがある。【加藤明子】