Ryan Weeks
- グレイスケールから18日に6.4億ドル流出、1営業日としては最多
- ビットコイン、先週の最高値更新後は軟調-ETF需要が細る
暗号資産(仮想通貨)ビットコインが続落。ビットコインを裏付けとする世界最大の上場投資信託(ETF)から1営業日として過去最大の資金が流出したことが売りを誘った。米国の利下げ期待後退も影響した。
ビットコインは19日に一時7.1%下落し、ロンドン時間午前11時14分現在、6万2500ドル前後で取引されている。イーサやソラナ、ミームコインのドージコインなど他の主要トークンも下げている。
ブルームバーグがまとめたデータによると、250億ドル規模のグレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)は18日に6億4300万ドル(約968億円)の流出を記録し、1月11日に信託からETFに転換して以来最多となった。一方、同時期に運用を開始した9本の新しいビットコインETFに対する強い需要はこれまで、GBTCからの流出を補って余りあるものだった。
しかし、足元ではフィデリティ・インベストメンツやブラックロックなど大手のビットコインETFへの資金流入も冷え込んでおり、18日にはETF10本から総額1億5400万ドルの資金が流出した。
シンガポールを拠点とする暗号資産取引会社QCPキャピタルは19日付のリポートで、「この日のETFフロー総額を注意深く見守る」とし、「純減になれば、明らかに弱気シグナルだ」と付け加えた。
取引開始以来、ビットコインETF全体で差し引き120億ドルの資金が流入している。この投資家の関心によって、ビットコインは先週、7万3798ドルの史上最高値を記録した。その後、一部の資産にバブルのような特徴があるとの警告が出される中でETFへの需要が細り始め、ビットコインは不安定になっている。
原題:Bitcoin Retreats as Grayscale ETF Posts Biggest Daily Outflow(抜粋)