- 水原一平氏を訴追、米PPI、ECB金利据え置き
- 岸田首相の米議会演説、NY連銀総裁が早期利下げ否定
米司法省はロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手の元通訳、水原一平氏を銀行詐欺の罪で刑事訴追しました。水原氏が大谷選手から盗んだとされる金額は約24億5000万円。スポーツ専門局ESPNが先に報じていた金額の3倍余りで、日本ハム・ファイターズの新庄剛志監督が昔、だまし取られたとされる22億円をも上回る金額です。被害額も「メジャー級」の事件になってきました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
銀行詐欺で訴追
米司法省はこの日の記者会見で、水原氏が窃盗について認めたと説明。賭博で膨らんだ借金を返済するため大谷選手から1600万ドル(約24億5000万円)余りを盗んだとしている。大谷選手が自身の口座からの送金を承認したという証拠はないという。マーティン・エストラーダ連邦検事は「大谷選手は被害者だとみなされている」と述べた。水原氏は有罪となった場合、最大で禁錮30年となるが、刑期は大幅に短縮される可能性もあるという。
まちまち
3月の米生産者物価指数(PPI)は前年同月比2.1%上昇と、11カ月ぶりの大幅な伸びとなった。ただ、米金融当局がインフレ目標の基準とする個人消費支出(PCE)価格指数を構成する一部のカテゴリーではヘルスケアなどの伸びが鈍化した。一方、サービス価格は3カ月連続で上昇した。
6月利下げ
欧州中央銀行(ECB)は中銀預金金利を過去最高の4%で維持した。据え置きは5会合連続。6月に公表される最新の経済予測でインフレ率が2%に確実に向かっていることが明らかになれば、利下げする方針を示した。最大5人のメンバーが政策金利据え置きに納得するまで他のメンバーより時間がかかったようだと、事情に詳しい関係者が明らかにした。短期金融市場は年内に3回程度の0.25ポイント利下げを織り込んでいる。
大統領選後を見据え
訪米中の岸田文雄首相は11日、連邦議会の上下両院合同会議で演説し、国際社会で発生する問題への対処で、米国が中心的な役割を果たし続けることが必要だと訴えた。11月の大統領選を経て共和党のトランプ前大統領が再登板する可能性もある。今回の演説は、選挙後も見据え、安全保障や経済など幅広い分野で協力が進む日米関係の重要性を米議会関係者に訴えかける狙いがある。
早期利下げの必要ない
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、金融当局はインフレと雇用の目標におけるバランス改善に向けて「極めて大きな進展」を遂げたとしつつ、「ごく近い将来」に利下げする必要はないとの考えを示した。インフレ率を当局目標の2%へと戻すためには「まだ長い道のりがある」と指摘。その上で、金融政策は良い状態にあり、労働市場は強さを維持していると述べた。
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