米国の捜査当局は11日、ドジャース・大谷翔平の通訳だった水原一平を「銀行詐欺罪で起訴した」と発表した。この中で大谷については、「自分の口座からブックメーカーに送金を許可した形跡はない」と説明、大谷がこの件になんの関係もなかったことが明らかにした。3月に大谷が自ら行った会見で無実の印象を強くしたが、それでも大谷の関与を仄めかすような記事がその後も散見され、「ひょっとすると」という不安は拭えなかった。そんな不安が昨日の当局の発報で雲散霧消した。正直いってホッとした。と同時に一平が行っていたギャンプルの損失があまりにも巨額だったことに改めて驚かされた。一平は総額で4060万ドル(約62億円)の借金を作ったとある。ギャンブル常習者の心理などうかがう由もないが、こんなことができてしまうアメリカという国もとてつもなく異常なのだろう。
YAHOOニュースに掲載された「RONSPO(論スポ)」の記事によると、米サイト「フロントオフィススポーツ」が、連邦捜査当局の発表として報じた事実関係は以下のとおりだ。一平は「2021年から今年の1月にかけて、1日に数十回、最終的に1万9000回以上の賭けを行っていた。1回あたりの平均で1万2000ドル(約184万円)以上を賭け、1億4000万ドル以上(約214億円)は勝ったが、1億8000万ドル(約276億円)以上は負けて、違法なブックメーカーのマシュー・ボウヤー氏に差し引き4060万ドル(約62億円)の借金を作った。そのうち1600万ドル(約24億5000万円)以上を大谷の口座から盗んだ」。想像を絶する数字が並んでいる。米国のスポーツ専門局であるE S P Nが当初伝えた窃盗の金額は450万ドル、日本円にした約6億8000万円だった。それが24億円強に膨らみ、借金の総額は差し引き4060万ドル、同62億円だというからまさに開いた口が塞がらない。
大谷を騙した送金の手口も生々しい。最初の送金は2021年11月の4万10ドル(約613万円)。1500万ドル以上(約23億円)になる送金の大部分は2022と2023年に行われた。「大谷の銀行口座の連絡先は、一平の電話番号と一平に関連する匿名のメールアドレスに変更された。一平は銀行に電話をかけ、大谷と偽って銀行員を騙し、大谷の銀行口座から違法賭博関係者への電信送金を承認させた。一平は当初、口座へのアクセスを拒否された。大谷の自動車ローンを送金すると言い張ったが、口座はロックされた。しかし一平は口座のセキュリティーに関する質問に答えることに成功し、大谷の数百万ドルの口座を解除した。大谷の資産を管理していた経理や金融顧問には一平が、『利用していた口座は大谷のプライベートなものだ』と伝え、アクセスできないようにしていた」という。なんとも生々しい窃盗の手口。これに全く気が付かない大谷。カネには興味がないのだろう。
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