▽ウクライナ、米国の経済協定案に追加投資の盛り込み要求へ-関係者

Volodymyr Verbianyi

  • ウクライナは協定がEU加盟の取り組みに及ぼす影響を懸念
  • 当局者のビデオ会議でウクライナの懸念に米は反論せず-関係者

ウクライナはトランプ米大統領が提案した新たな経済協定について、米国による追加投資の公約を加えるなどの修正を求める方針だ。事情に詳しい関係者が明らかにした。

  ブルームバーグが入手した草案文書によると、米国はウクライナで将来行われる全ての主要インフラ・鉱物資源投資の管理権を求めている。一方、ウクライナ側はこの協定案に同意すれば欧州連合(EU)加盟の取り組みが損なわれるだけでなく、米国からこれまで提供された全ての軍事・経済支援の返還を迫られるのではないかと懸念している。

関連記事:米国、ウクライナに投資計画全ての管理権要求-欧州など他国排除 (1)

  ウクライナ当局者は28日、経済協定草案の内容を明確に把握するため米当局者とビデオ会議を行った。非公開会議を理由に関係者が匿名で明らかにした。法律の専門家も参加したという。

  この関係者によれば、同会議でウクライナが示したEU加盟への影響を巡る懸念に米国側は反論しなかった。これは米国が協定案の修正を巡る話し合いにオープンである可能性を示唆しているという。

  ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、この協定によりウクライナのEU加盟への道筋が損なわれてはならないとあらためて語った。

  米財務省報道官は「米国は引き続き、この重要な協定の早期締結と、ウクライナとロシアの恒久和平の確保に尽力している」と述べた。ホワイトハウスと国家安全保障会議(NSC)の当局者に通常業務時間外にコメントを求めたが返答はなかった。

原題:Kyiv to Seek More US Investments in Talks Over Economic Deal (1)(抜粋)