3連休が明けた途端、国際情勢の深刻化が際立ってきた。米連邦最高裁はトランプ関税に憲法違法との判断を下した。にもかかわらずマーケットは意外に平静。トランプ離れなど中長期的には様々な影響が出てくるだろうが、当面は大きな影響は出なさそうだ。半面、にわかに緊張の度を増しているのが国際情勢だ。差し迫った最大の危機はイラン情勢だ。イランの核開発を止めたい米国と、平和利用の開発を進めたいイランが最終的な合意に達するかどうか、最大の注目点だろう。26日にスイス・ジュネーブで3回目の米国とイランの交渉が予定されている。この結果を受けてトランプ大統領がどのような判断を下すか、両国の交渉にかかっている。それを待たずにトランプ氏がすでにイラン攻撃を決めているとの説も根強い。交渉成立か武力攻撃か、可能性は五分五分だろう。
ウォール・ストリー・トジャーナルが19日、「トランプ政権がイランを交渉の場に引き出すことを狙った限定的な早期攻撃も検討している」と報じた。イランのアラグチ外相は20日、「外交的合意は非常に短期間で達成できる」との考えを表明している。情報が錯綜しておりイラン攻撃があるかないか、情勢はきわめて流動的に見える。ワシントン・ポストは23日、アメリカ軍のケイン統合参謀本部議長がウクライナ支援などによる弾薬不足や同盟国の支援の欠如により、兵士が危険にさらされ、作戦が困難に直面するとの見通しをトランプ大統領らに伝えたと報じている。トランプ大統領は即刻自身のSNSに、「ケイン議長がイランへの攻撃に反対しているとの報道は『完全に誤り』であり、攻撃が決定されれば『容易に勝利できる』というのがケイン議長の見解だ」と投稿している。要するに何が起こるかわからない状況が続いている。
ロシアと中国が「窮地に陥っている」と伝えているのはSNSだ。ロシは原油収入の急減で財政破綻が近づいているとか、スターリンクの遮断によってロシアの前線が大混乱に落ちいているとの、未確認情報が盛んに流れている。プーチンが兵力補充に向け強制動員計画を練っているとの説もある。いずれも真偽は定かではない。「火のないところに煙は立たない」説を取れば、プーチンに危機が迫っていることになる。中国・習近平総書記も同様に孤立感を深めているとの情報がネットに溢れている。台湾のへ武力攻撃を優先する総書記と、これに反対する軍幹部が激突。反対派幹部をねじ伏せた(汚職を理由に逮捕した)結果、軍内部の反対派が勢い増しているというのだ。こちらも真偽の程は定かではない。そのせいか対日批判もこのところ勢いがなくなっている。逆に日本の排他的経済水域(EEZ)で違法操業を行なっていた中国人船長の逮捕・釈放では、冷静沈着に情報発信した高市政権の対応ぶりが国際的に評価されているようだ。習近平氏の影が薄く見えるのは、国内の混乱が陰を落としているのかもしれない。