アメリカのトランプ大統領はフランスに対し、安全保障や貿易の問題で不満を示したうえで、関係が良好とされるマクロン大統領についても「非常に支持率が低い」とやゆしました。

トランプ大統領は13日、ツイッターに「マクロン氏はアメリカ、中国、ロシアからヨーロッパを守るため、独自の軍をつくるという提案をしている。しかし、第1次、第2次世界大戦で敵となったのはドイツだ」と投稿し、フランスのマクロン大統領がヨーロッパの安全保障を強化する方針を打ち出したことに不快感を示しました。

そして「NATOに金を払うかどうかだ!」と書き込み、NATO=北大西洋条約機構の予算をフランスがもっと負担するよう改めて要求しました。

さらに「フランスはすばらしいワインを作っているが、アメリカも作っている。われわれがフランスにワインを売るのがとても難しいのは不公平だ」として、貿易をめぐる問題でも不満をあらわにしました。

そのうえで「問題は、マクロン氏の支持率が26%と非常に低いことだ」と書き込み、関係が良好とされるマクロン大統領をやゆしました。

トランプ大統領は9日から11日にかけて、中間選挙後初めての外遊でパリを訪れ、マクロン大統領との首脳会談でも連携を確認したばかりですが、相手国の指導者をツイッターで構わず批判するその外交姿勢に変化は見られません。

仏大統領府 関係良好さ強調

アメリカのトランプ大統領がフランスのマクロン大統領をツイッターで名指しで批判したことについて、フランス大統領府の高官は13日、NHKなどに対し、「マクロン大統領とトランプ大統領は、さまざまなテーマについて週に何度も対話している。トランプ大統領との関係はたやすいものではないが、今も続いている」と述べ、米仏関係は良好だと強調しました。