【エルサレム時事】サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏がトルコ・イスタンブールのサウジ総領事館で殺害された事件で、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は12日、容疑者の1人が殺害直後に電話で「ボスに伝えて」と話していたことが、トルコ当局が米側と共有した録音の内容から分かったと報じた。「ボス」はサウジのムハンマド皇太子を指すとみられるという。

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 この容疑者は、皇太子の外遊に頻繁に同行していた治安当局の人物。録音の中に皇太子に直接言及した部分はないものの、トルコ当局は電話の相手は皇太子の側近だったとみている。
タイムズ紙によると、サウジ当局者は「サウジがトルコと共有した録音に、そのような内容はない」と述べ、皇太子の関与を改めて否定した。トルコのエルドアン大統領は10日、録音をサウジ、米独仏英の5カ国と共有したと明らかにしたが、同紙は「トルコは複数の録音を選択的に共有しているのかもしれない」と指摘している。