[ロンドン 30日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが下落。米連邦準備理事会(FRB)が同日までに開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、米経済見通しを巡る不確実性の高まりを挙げ、年内の一段の利上げに忍耐強い姿勢を示したことを受けた動き。
FOMC声明発表前、朝方発表された堅調な雇用関連指標を追い風にドルは全面高の展開となっていた。ただ、声明発表直後は、ドルは対ユーロでこの日の安値を付け、対円では値を消した。
FRBは予想通り金利を据え置くと同時に、一段の金融緩和が必要となれば、バランスシート規模や資産構成の調整を含め、あらゆる手段を行使する用意があるとの認識を示した。
アバディーン・スタンダード・インベストメンツのシニアエコノミスト、ジェームズ・マカン氏は「声明はハト派的で安心感を誘う内容だった」としつつも、「文言は非常に曖昧で、恐らく意図的に曖昧にしたのだろう。だが、バランスシート戦略を用い金融緩和を拡大する用意があると明示したことは幾分新材料だった」と述べた。
フィッチ・レーティングスの首席エコノミスト、ブライアン・クルトン氏は、FRBのコメントはFRBの利上げサイクルが終盤に近づいているシグナルというよりは「小休止」を示唆しているとの認識を示した。
主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.4%安の95.455。 ドル/円JPY=は0.5%安の108.93円。対スイスフランCHF=でも小幅下落し、0.9944フラン。 ユーロ/ドルEUR=は0.4%高の1.1479ドル。
企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが公表した1月の全米雇用報告は、民間部門雇用者数が21万3000人増と、市場予想の17万8000人増を上回った。
ドル/円
NY午後3時 108.92/108.95
始値 109.40
高値 109.73
安値 108.82
ユーロ/ドル
NY午後3時 1.1492/1.1495
始値 1.1432
高値 1.1502
安値 1.1407