[ニューヨーク 26日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが3週間ぶり高値に上昇し た。短期金融市場での逼迫が影響したほか、政治的混迷や弱い経済見通 しがユーロやポンドの重しになった。
短期市場ではこのところレポ金利が上昇しており、米連邦準備理事 会(FRB)が資金供給を行っている。アナリストは17日にレポ金利が10%に急騰したことについて、 超過準備預金の不足が原因だと指摘。スコシアバンクの主任外為ストラ テジスト、ショーン・オズボーン氏は、ドル買い継続について調達圧力 が続いている結果との見方を示した。
主要通貨に対するドル指数は0.16%高の99.2と、9月3日 以来の高水準となった。前日は3カ月ぶり上昇率となる0.7%高を記 録した。
アナリストによると、ドル高は米英における政治的緊張の高まりも 要因。米国ではトランプ大統領に対する弾劾の動き、英国では欧州連合 (EU)離脱を巡る不透明感が続いている。
ユーロは対ドルで0.18%安の1.0921ドル。ユーロ圏経済見通しが悪化する中、2017年5月以来の安値となった。
FXTMのアナリスト、フセイン・サイード氏は、ドル高の要因は 一つではないとし、英政治の混迷やユーロ経済の見通しなどに言及。「 弾劾の動きはあれ、米ドルは主要な安全資産としてその地位が強まり続 ける」と述べた。
対円ではほぼ動きはなかった。ニュージーランドドルは0.46%高。ニュージーランド( NZ)準備銀行(中央銀行)のオア総裁は26日、非伝統的な金融政策 が必要になる公算は小さいが、行動に備えることは重要だとの見解を示 した。
英ポンドは0.2%安。市場はEU離脱を巡り行き詰まり打開に向 け議会の動きに注目している。
ドル/円
NY終値 107.82/107.85
始値 107.56
高値 107.95
安値 107.44
ユーロ/ドル
NY終値 1.0921/1.0923
始値 1.0928
高値 1.0967
安値 1.0910