【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会は11日午後(日本時間12日午前)、北朝鮮の核・ミサイル問題をめぐり公開会合を開いた。会合を要請した米国のクラフト国連大使は演説で、北朝鮮が敵対的行為や脅迫を続けるなら、「安保理は相応の行動を取る準備をしなければならない」と警告した。
年末が非核化交渉の期限と主張し強硬姿勢を強める北朝鮮に、安保理の圧力強化を促し、けん制した形。一方、「われわれが何かする前に北朝鮮にすべてをやるよう要求しているわけではない」として、柔軟に協議に応じる用意があると表明。硬軟両様の構えを見せた。
クラフト氏はまた、北朝鮮の最近の動きに関し、人工衛星打ち上げや米本土を核兵器で攻撃するために設計された大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験の実施を意味する可能性があると指摘。弾道ミサイル発射は射程にかかわらず、「明確な安保理決議違反」と述べ、短距離ミサイルを問題視しない姿勢を取ってきたトランプ大統領より厳しい態度を示した。