【ロンドン時事】英国と欧州連合(EU)が24日合意した自由貿易協定(FTA)で、電気自動車(EV)やハイブリッド車に使用できる外国製部品の割合を定めた「原産地規則」に関し、2026年末まで6年間の猶予期間を設けたことが26日公表の協定文で分かった。英国に工場を構え、完成車をEUに無関税で輸出してきたトヨタ自動車日産自動車にとって朗報と言えそうだ。

 自動車メーカーはEVなどの基幹部品で高コストのバッテリーを日中韓の供給に依存している。FTAは自動車の関税ゼロを維持したが、完成品の自動車に使用したEU製、英国製以外の外国製部品の割合が45%を超えれば、英EU間の貿易で乗用車に原則10%の関税を課すこととした。

 猶予期間は年末のFTA発効から23年末までの1期と、24~26年の2期に大別。1期は外国製部品の割合が60%までなら無関税で、2期は55%、27年からは本来の45%に抑えられる。