【新型コロナ】カナダ抗議デモの影響拡大、チャールズ皇太子再び感染＜bloomberg日本語版＞2022年2月11日 5:06 JST

新型コロナウイルスのワクチン接種義務化に反対するカナダのデモ隊が米国との国境で通行を妨害している影響は、両国経済に波及し始めている。国境付近では少なくとも自動車工場６カ所が一時的に操業を停止した。

　　トヨタ自動車は、通行遮断に伴う部品不足でオンタリオ州にある工場３カ所の稼働を停止することを明らかにした。

　　「フリーダム・コンボイ」と称されるこの抗議デモはカナダ以外にも拡大。フランスの首都パリでは、デモ隊が11日から車両での通行妨害を計画している。

　　イタリアは11日に屋内外を問わずナイトクラブの営業を再開する。入場者はワクチン接種完了もしくはコロナ感染から回復した証明を提示する必要がある。屋外でのマスク着用義務はイタリア全土で解除される。

　　英国のチャールズ皇太子（73）がコロナ検査で陽性となり、自主隔離していると王室がツイッターで明らかにした。皇太子は2020年にも感染していた。

　　コロナ感染者の死亡が５カ月ぶりに報告された香港では、社会的距離を巡る現行の対策は死者数増加を食い止めるには不十分であり、変化がなければ６月中旬までに1000人近く死亡する恐れがあると、香港大学の研究者らが警告した。

　　南アフリカ共和国ではオミクロン変異株の一種である「ＢＡ.２」が新規感染のほぼ100％を占めている。コロナ対応で南ア政府に助言するトゥーリオ・デ・オリベイラ教授（生物情報学）がツイッターで指摘した。

　　ジョンズ・ホプキンズ大とブルームバーグのデータによると、世界の新型コロナ感染者数は４億400万人、死者数は578万人をそれぞれ上回った。ブルームバーグのワクチントラッカーによれば、世界のワクチン接種は103億回を超えた。