[ワシントン 29日 ロイター] – 米商務省が29日発表した3月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比6.6%上昇と、前月の6.3%から加速し、1982年1月以降で最も高い伸びを記録した。

PCEは前月比でも0.9%上昇。伸びは前月の0.5%から加速し、05年9月以来の高さとなった。米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めを進める方針を支え、5月に50ベーシスポイント(bp)の利上げを実施する根拠をもたらす内容となった。

FRBが物価の目安とする変動の大きい食品とエネルギーを除くコアPCE指数も前年同月比5.2%上昇。2月は5.3%上昇だった。前月比も0.3%上昇した。

個人消費支出は前月比1.1%増加。2月は当初の0.2%増加から0.6%増加に上方改定された。市場予想は0.7%増加だった。

インフレ調整後の個人消費も0.2%増加し、米経済の基調的な力強さを強調した。

FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は、活発な消費動向に支えられた米経済情勢は良好に推移しているとし、「景気後退は差し迫っていない」と述べた。

3月は海外旅行や外食、ホテルなどへの需要が主導し、サービスへの支出が1.1%増加した。医療費や娯楽、輸送サービスへの支出も増加した。

モノへの支出も1.2%増加。主にガソリンやエネルギー関連製品、食品の価格急騰を反映したが、自動車など耐久財への支出は供給不足を背景に2カ月連続で減少した。