[セベロドネツク(ウクライナ) 3日 ロイター] – ウクライナ東部ルハンスク州のガイダイ知事は3日、ロシア軍の攻撃が続く要衝のセベロドネツクで、これまでにロシア軍の手に落ちた地域の20%をウクライナ軍が奪還したと明らかにした。
ガイダイ知事は国営テレビに対し「状況は困難だがウクライナ軍は約20%を奪還し、ロシア軍の制圧下にある地域は約70%となった」と述べた。
ロイターはガイダイ知事の発言を独自に確認できていないが、2日にセベロドネツク入りしたロイターの記者は、同市がまだ完全にロシア軍の手に落ちていなかったことを確認している。
ウクライナ軍当局者によると、ロシア軍はシべルシキードネツ川をはさんでセベロドネツクの向かい側にあるリシチャンスクに進軍しようとしたが、撤退を余儀なくされた。
ロシアがルハンスク州と共に標的にしている近隣のドネツク州のキリレンコ知事によると、ロシア軍は同州の都市スラビャンスクの郊外まで15キロの地点に迫っている。
キリレンコ知事は、ドネツク州は簡単にはロシア軍に制圧されないとしながらも、反撃するためにより多くの兵器が必要になるとしている。
こうした中、欧州連合(EU)は対ロシア制裁を強化し、ロシアの連邦証券保管振替機関(NSD)を制裁対象に追加したほか、元新体操の女王でロシアのプーチン大統領の愛人とされるアリーナ・カバエワ氏や、ペスコフ大統領報道官の家族らを含む65人を新たに制裁対象に加えた。