[モスコー 2日 ロイター] – ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は2日、戦略核弾頭の配備数などを制限する米・ロシア間の新戦略兵器削減条約(新START)に代わる新たな軍縮の枠組みに関して交渉する時間が少なくなっており、新たな枠組みがないまま2026年に失効すれば、世界の安全保障が弱体化すると述べた。

記者団に対し「残された時間が少ないため、可能な限り早くこうした交渉を開始する必要性についてロシアは繰り返し語ってきた」と指摘。「この条約が健全なものに置き換えられることなく失効すれば、世界の安全保障と安定に最も悪い影響を与える」と語った。

バイデン米大統領は1日、核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向け声明を発表し、新STARTに「替わる新たな軍縮枠組みを巡り迅速に交渉する用意がある」と表明した上で、「ロシアは米国との核軍備に関する作業を再開する用意があることを示すべきだ」と強調した。