[東京 18日 ロイター] – 中部電力とオリックスが、非公開化も選択肢に再編を検討する東芝への出資を検討していることが分かった。両社が18日、それぞれ明らかにした。
日本経済新聞は18日、東芝に再建計画を提案した投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)が、中部電力やオリックスなど日本企業10社超に出資を呼びかけていると報じていた。出資額はそれぞれ数十億─1000億円規模になる可能性があり、JR東海なども出資を打診されたもようだという。
中部電力の広報担当者はロイターに対し、JIPが東芝に行った提案の情報を収集しているとした上で、「デューデリジェンス(資産査定)に参加しているのは事実」と述べた。「出資を決定したものではない」とした。
オリックスは「検討していることは事実だが、当社として決定した事実はない」とのコメントを出した。JR東海はロイターの問い合わせにコメントを控えた。
事情を知る複数の関係者によると、東芝の経営再建策募集には10件の応募があり、日本の官民ファンドの産業革新投資機構(JIC)とJIPの連合、米ベインキャピタル、英CVCキャピタル・パートナーズなど国内外の4陣営が2次入札に進んだ。東芝によると、非公開化に関する提案と上場維持前提の資本業務提携案が含まれている。
原子力事業などを手掛ける東芝は安全保障上重要な企業と位置付けられている。日経は、外資系は資金が豊富だが、改正外為法による国の審査を考慮すると、非公開化は国内勢のほうが実現可能性が高いと報じている。