[キーウ(キエフ) 16日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、ロシア軍から奪還した北東部で民間人ら多数の遺体が発見されたことを受け、ウクライナ市民への拷問や戦争犯罪を非難した。

ゼレンスキー大統領はロイターとのインタビューで「現時点で450人の遺体が埋葬されていることが確認されたが、他の場所にも多くの人が埋葬されている。拷問を受けた人々や、家族全員のケースもある」と語った。

戦争犯罪の証拠はあるかという質問に対しては「一定の証拠があり、ウクライナや国際チームによる調査が行われている。世界がこの状況を認識することがわれわれにとり非常に重要だ」と応じた。

東部ハリコフ州知事は16日、同州イジュムで見つかった集団墓地の一つから、手を後ろに縛られた遺体が発見されたと明らかにした。

ゼレンスキー大統領はまた、戦争の終結は迅速な武器供給にかかっているとし、主要各国にウクライナへの武器供与を拡充するよう改めて要請した。

ウクライナ軍が攻勢を増し、ロシア軍が掌握した地域を奪還していることを称賛しつつも、約7カ月となる戦争の流れが変わったと断言するのは性急とし、「戦争の終結に関し話すことは時期尚早だ」と慎重な見方を示した。