[パリ 22日 ロイター] – ドイツのベーアボック外相は22日、ポーランドがウクライナに対し独製戦車「レオパルト2」の供与を望めば、独政府は阻止しないとの立場を示した。
仏テレビLCIで、ポーランドがドイツの承認なくレオパルト2を供与した場合にどうなるかと問われ「現時点で質問は受けていないが、質問された場合、邪魔はしない」と述べた。
これより先、ショルツ独首相はマクロン仏大統領との会談後の記者会見で、武器供与に関する全ての決定は米国を含む同盟国と協調して行うと述べていた。
ピストリウス独国防相は22日、ARDテレビで、戦車供与を巡り近く決定するとの見方を示しつつ、慎重な姿勢を崩さなかった。独国民の安全保障に対する影響など考慮すべき多くの要素があるため、性急な決定はしないと述べた。
マクロン大統領はショルツ氏との共同会見で、自国の戦車「ルクレール」をウクライナに供与する可能性を排除していないと述べた。
戦車供与が事態をエスカレートさせてはならず、ウクライナ軍を訓練する時間を考慮する必要があるほか、フランスの安全保障を脅かしてはならないと強調。「ルクレールについて国防相に作業を指示したが、何も排除はされていない」とした上で、今後数日、数週間にドイツなど同盟国と調整する必要があると述べた。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は首都キーウ(キエフ)を訪問中のジョンソン英元首相と22日に会談した際、西側諸国に戦車供与を改めて呼びかけた。
ウェブサイトに掲載した声明で「われわれは戦車、軍用機、長距離ミサイルといった追加の兵器が必要だ」と訴えた。