• 予断持たずとNY連銀総裁、米下院議長は短期の債務上限延長に反対
  • 一帯一路から離脱検討、スリランカ債権国の初会合、米銀賞与で明暗
A British Airways Plc passenger aircraft lands at London City Airport in view of the Canary Wharf financial district in London, U.K., on Monday, Sept. 20, 2021. Photographer: Jason Alden/Bloomberg

英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の親会社IAGについて、目標株価引き上げの動きが相次いでいます。この1カ月間に少なくとも9人のアナリストが株価見通しを引き上げ、リベラムのジェラルド・クー氏は向こう1年で133%上昇するとの予想を示しました。低調な業績となることが多い1-3月(第1四半期)決算で営業黒字を計上し、通期利益見通しを引き上げたサプライズが効いています。コロナ禍での落ち込みから回復しつつある航空業界。原油相場の軟調も追い風となっています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

利上げ停止の可能性否定せず

ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は「信用状況の推移とそれが成長や雇用、インフレの見通しに与える影響の見極めに特に重点を置いていく」と講演で発言。6月の次回連邦公開市場委員会(FOMC)について予断を持っていないことを示唆した。講演後にはFOMCは来月利上げを停止するのかと繰り返し質問が出たが、明確な答えは避けた上で、政策は会合ごとに定められ、入手するデータによって決まると強調した。

債務上限で会談

マッカーシー米下院議長は、短期的な債務上限延長に反対の姿勢を示した。議長は債務上限問題を巡り、9日にバイデン大統領と会談する。ホワイトハウスの報道官も短期的な債務上限延長はバイデン政権の計画ではないと表明。その上で連邦政府のデフォルト(債務不履行)はあり得ないと強調した。

イタリアが離脱の意向

イタリアは米国に対し、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」から年内に離脱する意向を示唆した。メローニ首相が先週、マッカーシー米下院議長とローマで会談した際、まだ最終決定はしていないとしつつ、一帯一路から離脱することを政府として支持していると述べたという。この会談に出席した複数の関係者が明らかにした。イタリアは欧州の大半の国と同様に、米中の緊張悪化の板挟みに遭っている。中国がロシア支持を続けていることも問題を難しくしている。

「歴史的な快挙」

スリランカの債務問題を協議する第1回スリランカ債権国会合が開催された。中国はオブザーバーとして参加した。神田真人財務官は会合後に記者団に対し、中所得国の債務再編において広範な債権国の協調体制が確立されるのは「歴史的な快挙」だと発言。「中国が参加を決めた場合にはもちろん歓迎したい」とし、「引き続き、中国には債権国会合への正式な参加を呼び掛けている」と述べた。

ボーナスで明暗

米銀のボーナスシーズンは明暗が分かれる。地銀バンカーのボーナスは今年、最大20%減となる一方、グローバルな大手銀では最大20%増える見込みだと、報酬コンサルタントのジョンソン・アソシエーツが予測。同社マネジングディレクターのアラン・ジョンソン氏は「持てる者と持たざる者に分かれる。大手銀は好調だが、中小銀は苦戦している」と指摘した。JPモルガン・チェースやシティグループなど大手は1-3月に金利上昇の恩恵を受けた。一方で地銀は、金利上昇が保有資産の値下がりを引き起こすことへの懸念から預金流出に見舞われ、株価は急落した。

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