[ミルウォーキー 23日 ロイター] – 2024年の米大統領選に向け、共和党候補者による初のテレビ討論会が23日にウィスコンシン州ミルウォーキーで開催された。党内でトップを走るトランプ前大統領が欠席する中、8人の候補のうち6人が、トランプ氏が大統領選の候補となった場合、有罪判決が下っても支持する意向を示した。

討論会はFOXニュースが主催。有罪になってもトランプ氏を候補として支持するかとの質問に、ペンス前副大統領、デサンティス・フロリダ州知事、ヘイリー元国連大使、ティム・スコット上院議員、テック実業家のビベック・ラマスワミ氏、ダグ・バーガム・ノースダコタ州知事が挙手した。

手を挙げなかったのは反トランプの急先鋒であるクリス・クリスティー前ニュージャージー州知事、エイサ・ハッチンソン前アーカンソー州知事の2人。

クリスティー氏は、聴衆からブーイングを浴びながら「刑事起訴の是非はともかく、その行為は合衆国大統領としてふさわしくない」と述べた。

世論調査で大差で2位に甘んじるデサンティス氏は、前回選挙の混乱に関する言及を避け、今後に目を向けるべきだと主張した。

同氏は国内経済に関する質問には「わが国は衰退している」と発言。民主党のバイデン政権を批判し「バイデノミクスを転換し、中間層にもう一度成功のチャンスを与えるべきだ」と述べた。

人工妊娠中絶については、中絶に強く反対するペンス氏が、連邦レベルで超党派の合意が必要と訴えるヘイリー氏を批判。ヘイリー氏は民主党の反対を踏まえれば、連邦レベルで中絶制限を支持するのは現実的ではないと反論した。

デサンティス氏は連邦レベルの中絶禁止を支持するか明言せず、各州がそれぞれの態度を示すだろうと述べた。

一方、討論会をけって保守派コメンテーターのタッカー・カールソン氏とのインタビューに応じたトランプ氏は、「1時間か2時間、そこ(討論会)に座って、大統領選に出馬すべきではない人や、私に特に好意的でないテレビ局から嫌がらせを受けるのか」と発言。

米国で内戦が起こるのか、といった挑発的な質問には直接回答せず、前回選挙の勝者は自分だとの主張や、バイデン大統領や共和党のライバルへの攻撃を繰り返した。

インタビューは46分間。X(旧ツイッター)で配信され約7400万のビューを稼いだ。

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