- 政府閉鎖回避へつなぎ予算検討、FRBは「仕事終えた」
- 双方が満足する合意、資格満たせない、ジレンマに直面
米連邦政府機関の閉鎖がリスクとしてくすぶっています。2013年に閉鎖された時には、雇用統計などの発表が延期されました。米労働統計局の報道官は、今回閉鎖となれば「データの収集や処理、公表を停止する。資金が確保された時点で、通常業務を再開する」とコメントしています。そうなれば統計に歪み(ゆがみ)が生じる結果にもなりかねません。残された時間はあと1週間。議会では交渉が続きます。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
つなぎ予算検討
米共和党は10月1日からの政府機関閉鎖を防ぐため、14-60日間の範囲でのつなぎ予算を視野に入れつつある。マッカーシー下院議長の盟友グレーブス下院議員が明らかにした。議会は短期的な予算案を可決する必要があり、下院共和党は新たな継続予算決議案の作成を急ぎ進める。議員らによると、検討中の修正案では支出を一時的に27%削減する(当初案は8%)ことなどが盛り込まれている。一方、米上院は超党派で独自の暫定予算案を作成中で、26日にも発表される可能性がある。
「仕事を終えた」
モルガン・スタンレーの米国担当チーフエコノミスト、エレン・ゼントナー氏は、連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ政策について「当局はここで仕事を終えたと強く考えるが、彼らがドアを開いたままにしている」と指摘した。来年の利下げを行う準備が整うまで金利を据え置く公算が大きいと、同氏はみている。また政府閉鎖の可能性があることについて、完全な閉鎖となれば、政府統計は一切入手できなくなると指摘。FOMCが精査可能なデータが不足すれば、金利の行方を決定することができなくなると述べた。
双方が満足する合意
ブティジェッジ米運輸長官は、ストライキ中の全米自動車労組(UAW)と米3大自動車メーカー(ビッグスリー)の契約交渉について、労働者が力強い昇給と雇用保護を確保する一方で、自動車メーカーは繁栄し続けるという形で、全てが勝利することは可能だとの考えを示した。バイデン米大統領はUAWの組合員への支援を表明するため、26日にミシガン州を訪問する。
資格満たせない
中国の不動産開発大手、中国恒大集団は国外債務の再編案の下で新たな債券を発行する資格を満たすことができないと、香港証券取引所に24日提出した文書で明らかにした。本土部門の恒大地産集団が同国当局の調査を受けていることが理由だという。同社はまた、25-26日に予定されていた債権者との会合を取りやめた。
ジレンマに直面
債券投資家はジレンマに陥っている。米2年債と10年債の利回りが数年ぶり高水準にあり、利上げ終了が近いことをFOMCが示唆する中、リスクをさらにどの程度取るかという問題だ。コロンビア・スレッドニードルのエド・フセイニー氏は短期債を選好。「打撃が最も大きいのは期間が長めの債券だ」と述べた。米国債の年初来リターンはマイナス約1.2%で、このままいけば年間リターンが3年連続でのマイナスとなる。
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