▽米国株式市場=反発、アンソロピック上場申請でAI株に買い<ロイター日本語版>2026年10月27日午前 5:07 GMT+9

[ニューヨーク 26日 ロイター] – 米国株式市場は反発して取引を終えた。人工知能(AI)開発の米アンソロピックの新規株式公開(IPO)申請がAI関連株への投資家心理を押し上げた。前週まで週足で続落していたS&P総合500種とナスダック総合は、下落に歯止めをかけた。
アンソロピックは26日、米国でのIPO申請書類を公開した。巨額の赤字と急速な売上高の伸びが明らかになり、開発に多額の費用がかかる中でも、世界経済を変革し得るAIシステムの構築を目指す姿勢を示した。 もっと見る
今週は28日の米連邦準備理事会(FRB)の政策決定、29日の国内総生産(GDP)およびインフレ指標のほか、週を通じて多数の企業決算発表が予定されている。
S&P総合500種構成企業の3分の1超が今週決算を発表する。ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)のアルファベット(GOOGL.O)、新しいタブで開きます、マイクロソフト(MSFT.O)、新しいタブで開きます、アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)、新しいタブで開きますも含まれ、巨額のAI投資が成長につながっているかどうかが注目される。
RWAウェルス・パートナーズの最高投資責任者、JP・パワーズ氏は「きょうはアンソロピックの開示が全てで、相場は再びやや楽観的な方向に傾いていると言える。ただ、開示内容は多岐にわたる。実際に上場する際、投資家にどの程度好意的に受け止められるかが注目される」と述べた。
その上で「各材料が同じ方向を示さなければ、相場が振り回されるリスクがある。きょうは少し楽観的だが、今週の他の発表を受けて何が起きるかは分からない」との見方を示した。
AIブームの最大の恩恵を受ける分野の一つとみられている半導体関連銘柄が相場上昇を後押しした。フィラデルフィア半導体指数(.SOX)、新しいタブで開きますは2.8%上昇したが、月初来では依然として12.2%下落している。
メタは1.9%下落。AI向けデータセンターやクラウドコンピューティングの拡充などに伴う巨額の費用を賄うため、最大950億ドルの資本調達を実施する計画を発表した。 もっと見る
AI関連の取引は今月、借り入れコストの上昇を受けて債務で賄う支出の正当化が難しくなりかねないとの懸念から圧力にさらされてきた。
ただ、アンソロピックのIPO申請が投資家心理を支え、コアウィーブ(CRWV.O)、新しいタブで開きますを含むネオクラウド企業は序盤の下げから切り返した。
その他のAI関連企業も好調で、光学部品メーカーのルメンタム(LITE.O)、新しいタブで開きますが約8%、コヒレント(COHR.N)、新しいタブで開きますが約6%、それぞれ上昇した。
超大型株とグロース(成長)株も大半が上昇。テスラ(TSLA.O)、新しいタブで開きますは5.2%急伸し、終値で3カ月超ぶりの高値を付けた。バークレイズが投資判断を「イコールウエート」から「オーバーウエート」に引き上げた。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.36対1の比率で上回った。ナスダックでも1.09対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は約167億株。直近20営業日の平均は172億株。
▽NY外為市場=ユーロ対ドルで下落、主要中銀会合控え ブラジルレアル急落<ロイター日本語版>2026年10月27日午前 5:45 GMT+9

[ニューヨーク 26日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、中央銀行の金融決定会合を控え、原油価格が高止まりする中、ユーロが対ドルで下落した。25日に行われたブラジル大統領選の決選投票で現職のルラ大統領が再選を果たしたことを受け、ブラジルレアルは急落した。
ユーロは先週、フランス国債の売りにより同国の債務リスクプレミアムが2011年のユーロ圏債務危機以来の高水準に押し上げられたことで、下押し圧力を受けていた。ただ、この日のフランス国債価格は上昇。格付け会社ムーディーズが23日、フランスの信用格付けを据え置いたことで、社会不安の抑制と厳しい財政の立て直しに苦慮する政府にとって、圧力が和らいだ。
ただ、ソシエテ・ジェネラルの外為戦略責任者、キット・ジュークス氏は「ユーロを巡る根本的な問題は変わっておらず、スプレッドは縮小している」と指摘。「成長見通しが良好ではなく、エネルギー価格も高止まりしているため、ユーロは現時点でなお脆弱だ」と語った。
この日の北海ブレント先物は軟化したものの、依然として約6カ月ぶりの高値付近にとどまった。
市場の注目は、今週予定される主要中銀の金融政策発表に集まる。米連邦準備理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)、日銀はいずれも金利を据え置くと見込まれている。ニュージーランド(NZ)とカナダの中銀は利上げすると予想されている。
主要通貨に対するドル指数は0.31%高の102となった。前出のジュークス氏は「ドルは予想ほど堅調ではなく、いくらか逆風もあるが、米経済指標はかなり底堅い」と述べた。
円は対ドルで0.43%安の1ドル=157.46円。
ユーロは対ドルで0.21%安の1.1179ドル。対円では0.31%高の176.04円となった。
ブラジルレアルは対ドルで8.5%安の1ドル=5.4レアル。ブラジル大統領選の決選投票で、左派のルラ大統領が右派のフラビオ・ボルソナロ上院議員を破り、史上初となる通算4期目の大統領職を担うことになった。ボルソナロ氏は第1回投票では首位に立ったが、決選投票では400万票超の差で敗れた。最高裁が25日に投票時間を2時間延長する判断を下したことを理由に、選挙結果の無効を求める意向を示した。
ゴールドマン・サックスのテレサ・アルベス氏率いるアナリストチームは投資家向けリポートで、「選挙結果を巡る争いが長引くリスクは市場心理に悪影響を及ぼすが、より根本的には、過去数週間で大幅な財政緩和が実施されたことを踏まえると、レアルなどの現地資産には一段と大きな財政プレミアムが反映されるべきだと考える」と指摘した。
| ドル/円 NY終値 | 157.50/157.52 |
| 始値 | 157.31 |
| 高値 | 157.64 |
| 安値 | 157.25 |
| ユーロ/ドル NY終値 | 1.1172/1.1176 |
| 始値 | 1.1198 |
| 高値 | 1.1200 |
| 安値 | 1.1174 |
表はLSEGデータに基づいています ※外為市場