Steven Scheer, Rami Ayyub, Lina Obeid

[エルサレム 28日 ロイター] – イスラエルで27日に実施された国会(定数120)の総選挙で、ネタニヤフ首相(77)の陣営はユダヤ系国民から事前の予想を上回る支持を獲得し、ネタニヤフ氏は少なくとも暫定首相として続投することがほぼ確実となった。
イスラエルのメディアによると、同国の歴史的な転換点と位置付けられた今回の選挙では、28日午前の開票率約86%の段階で、右派、極右、ユダヤ教超正統派の各党で構成するネタニヤフ氏の陣営が53議席を獲得し、アイゼンコット元軍参謀総長(66)率いる野党陣営の48議席を大きく上回る見通しとなった。また、アラブ系政党は過去最多の19議席を獲得する見込み。
ネタニヤフ氏の陣営は予想通り国会で過半数を失ったものの、野党勢力が同氏を退陣に追い込むには、アラブ系政党から何らかの支持を得ることが不可欠となった。多くの野党勢力はそうした協力を否定している。仮に協力が実現しても、連立交渉の間、あるいは2027年に再選挙が行われるまで、同氏は暫定首相にとどまる。
<強固な右派政権樹立呼びかけ>
ネタニヤフ氏は28日午前3時過ぎ(日本時間午前10時)、エルサレムのリクード党の選挙本部で演説し、「強固な右派の国民政府」の樹立を呼びかけた。
また、イスラエルの軍事的成功を強調し、同盟者であるトランプ米大統領と共にイランに対する軍事行動を再開する可能性を示唆した。ネタニヤフ氏は「イスラエルは、パートナーであるトランプ大統領と共に、イランの存亡に関わる脅威を完全に排除するという歴史上またとない好機に直面している。しかし、不純な動機にこの神聖な使命を逸らされてはならない」と述べた。
トランプ氏は28日、米テキサス州の選挙集会で「勝つかもしれないし、引き分けかもしれない。この場合、引き分けは勝利と見なされる。大きなチェスの対局のようなものだからだ」と述べた。
一方、アイゼンコット氏は、ネタニヤフ氏が依然として暫定首相の立場にあることは認めつつ、同首相が国民の支持を失っているとし、政界からの引退を促した。さらに、ネタニヤフ氏が安全保障を政治目的に利用する可能性があると警告。「私は治安機構のトップと公務員に呼びかける。ネタニヤフ氏は暫定首相であり、負託も国民の信頼も得ていない」と述べた。