衆院選挙制度改革を巡り、日本維新の会と国民民主党は28日、衆院議員定数(465)を比例選のみで31議席削減することなどを盛り込んだ自民党案に賛成を表明した。3党の幹事長が29日にも正式合意する見込みだ。与党は定数削減法案を今国会に提出し成立を目指す方針で、国民民主の協力が得られたことで参院でも過半数確保の見通しが立った。

 自民案は、同党実務者の鈴木馨祐・元法相が示したもので、2030年の人口が15年比で6・7%減少する推計を踏まえ、比例選の定数を31削減することが柱だ。

 比例選の議席配分方式についても、現行のドント式よりも中小政党がより議席を得やすい「修正サンラグ式」に変更する。比例選での復活当選に必要な小選挙区での最低得票率を、有効投票総数の「10分の1」から「6分の1」に引き上げることも盛り込まれた。

 2月の衆院選では、大勝した自民の比例選の名簿登載者が不足し議席が他党に移動する事態が続出した。再発を防ぐため、名簿に不足が生じた場合は「欠員」とするとともに、各党が名簿登載者を増やしやすくなるよう供託金の没収金額を引き下げる対策も明記した。

 国民民主の要求に沿って、比例選の中国、四国両ブロックを統合するほか、複数政党が比例選で公認候補名簿を一本化できる「統一名簿方式」も導入するとした。

 この日、国会内で開かれた政党間協議では自民案に対し、維新、国民民主が賛意を示し、その他の野党は反対を表明した。

 国民民主は比例選を19議席削減する独自案をとりまとめていたが、統一名簿導入などの主張が反映されたことを踏まえ、自民案を受け入れた。国民民主の古川元久代表代行は28日、記者団に「定数の部分以外を除けば、我が党の主張が相当に入った」と評価した。

 維新は、定数削減を「改革のセンターピン」として約1割にあたる45議席削減にこだわってきたが、法案の成立を優先して自民案を了承した。維新の吉村代表(大阪府知事)は28日、大阪府庁で記者団に「実現すれば、戦後最大の定数削減になる」と強調した。