アメリカのトランプ大統領は、大統領の解任を画策していたと報じられ更迭が取り沙汰されていた司法省の副長官と面会しました。トランプ大統領は「よい話し合いだった」と述べ、来月に迫った中間選挙への影響も踏まえ、当面は副長官を更迭せず留任させるものとみられます。

司法省のナンバーツーにあたるローゼンスタイン副長官は去年、大統領が職務を遂行できなくなった場合の憲法の規定を利用して、大統領を事実上解任することを周囲に提案していたと9月に報じられ、本人は報道を全面的に否定しているものの、更迭されるのではないかという見方が出ていました。

これについてトランプ大統領は8日、ホワイトハウスで記者団に対し、ローゼンスタイン副長官を更迭する予定はないという考えを示しました。ホワイトハウスによりますと、このあとトランプ大統領は南部フロリダ州に向かう大統領専用機の中でローゼンスタイン副長官と45分間にわたり面会したということです。

その後、トランプ大統領はフロリダ州でのイベントで演説し、「よい話し合いだった」と述べ、副長官との良好な関係を強調しました。

ローゼンスタイン副長官はいわゆる「ロシア疑惑」の捜査を統括する立場で、仮に更迭すれば捜査妨害にも問われかねないことから、トランプ大統領としては来月6日に迫った中間選挙への影響も踏まえ、当面は副長官を更迭せず留任させるものとみられます。