• カテゴリー4がフロリダ上陸、共和党が一部選挙区から資金引き揚げ
  • 中国への高級品持ち込み困難、シアーズ破産申請へ、シュタインホフ

米国で2004年以来最強のハリケーンがフロリダ州に上陸。金融市場にもリスクオフの猛烈な風が吹き荒れています。ウェルズ・ファーゴのサミーア・サマナ氏は「特にサイクルの後期にこうしたリスクオフの瞬間を迎えると、投資家の脳裏には終わりの始まりかという疑問が浮上する」と述べています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

14年ぶりの強さ

「カテゴリー4」の強さに発達したハリケーン「マイケル」がフロリダ州に上陸。最大瞬間風速69メートルの猛烈な風と最大12インチ(300ミリメートル)の豪雨をもたらすと見込まれる。メキシコ湾岸では石油生産設備の最大40%、天然ガス設備の28%が操業を停止。港湾は閉鎖され、空の便は300便近くがキャンセル。上陸前の時点で10万4000世帯・企業が電力を失った。

風向きに変化

米共和党は中間選挙に向けた選挙資金の配分で、民主党の躍進を防げる確率が比較的高い選挙区に絞る一方で、激戦が予想される地区からは撤退している。分析によると、激戦が予測される10地区弱は総じて、共和党の主要選挙資金を投入する青写真から消えている。共和党が辛うじて優勢、もしくは劣勢になっている地区で現職議員を失えば、下院過半数の奪回に23議席を必要とする民主党の反撃に大きく弾みがつく。

水際作戦

高級品メーカーのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンが大幅安。中国税関当局が帰国した旅行者に対する国境審査を厳格化しているとのソーシャルメディア情報を同社が認め、株式の売りが加速した。LVMHは一時8.4%安。米国ではティファニーが10%急落。売りはナイキやタペストリーなどにも広がった。

40%下落

米小売業者のシアーズ・ホールディングスは早ければ今週末にも破産を申請する準備を進めている。株価はこの日、40%近く下げた。ランパート最高経営責任者(CEO)はこれまで、連邦破産法11条の適用申請を回避するため債務再編を重点的に進めていた。関係者によれば同社は、裁判所の保護下で事業を継続するための資金を調達する協議に入っている。

新たな疑惑

会計不祥事に揺れる南アフリカ共和国の小売企業、シュタインホフ・インターナショナル・ホールディングスのヨースト元最高経営責任者(CEO)は、昨年に株価が暴落する前に友人らに株式売却を助言していたことが、携帯電話のメッセージで明らかになった。同社関連の取引では、野村ホールディングスを含む世界の大手銀行で多額の損失が発生した。

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