【ワシントン時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は17日、米中両国が貿易協議の決着を目指す首脳会談を5月下旬か6月上旬に開催したい意向だと報じた。トランプ米大統領は5月26~28日に国賓として来日する見通しで、その旅程に合わせて中国の習近平国家主席と会談するとの観測も浮上している。

 貿易協議では、中国の不公正貿易慣行の是正策をめぐり妥協点を探っている。同紙によれば、両国は4月29日から始まる週に北京で、5月6日からの週にワシントンで閣僚級の直接協議を行う方向。2週連続の集中協議で合意の大枠を固めた上で、首脳会談を開いて合意文書に署名する段取りを描いているという。

 米CNBCテレビは17日、トランプ大統領が5月下旬に予定される日本訪問に合わせて、習主席と会談する案も浮上していると伝えた。開催地は不明という。別のメディアは、大阪市で20カ国・地域(G20)首脳会議が開催される6月末まで決着がずれ込む可能性があると分析した。

 ただ、米中が互いの輸入品に課した追加関税の撤廃時期に加え、中国が知的財産権保護などの改革措置を履行する仕組みをめぐって隔たりは残っている。両国は合意時期の目標をたびたび延期しており、首脳会談の開催はなお流動的とみられる。