7月の米耐久財受注統計では、設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注が3カ月連続で増加した。一方、国内総生産(GDP)の算出に用いられるコア資本財の出荷は2016年10月以来の大幅な落ち込みとなり、世界的な成長減速と貿易摩擦の激化を背景に設備投資が低調な状況にとどまっていることが示唆された。

キーポイント
・コア資本財の受注は前月比0.4%増
 ・ブルームバーグ調査の市場予想中央値は前月比変わらず
 ・前月は0.9%増(速報値1.5%増)に下方修正コア資本財の出荷は前月比0.7%減
・6月は前月比変わらず
U.S. sales of business equipment, a component of GDP, fall most since 2016

インサイト

  • コア資本財の出荷の落ち込みは、米中貿易戦争が今月に入って再び激化する前も設備投資に関する慎重姿勢が続いていたことを示唆。不透明な通商政策や世界的な製造業活動の鈍化、リセッション(景気後退)懸念を背景に、投資の抑制が今後数カ月続く可能性
  • 全体の耐久財受注は前月比2.1%増(予想は1.2%増)-民間航空機受注が47.8%急増したことを反映。ボーイングの7月の受注は31機と4カ月ぶり高水準

詳細

  • 変動の大きい輸送機器を除く耐久財受注は0.4%減。国防資本財の受注は14.4%増
  • 耐久財の在庫は0.4%増(前月0.3%増)
  • 統計の詳細は表をご覧下さい

原題:U.S. Business-Equipment Orders Gain Masked by Shipments Slump(抜粋)