• 当局者が28日に会合開き可能性を検討したとムニューシン長官
  • 長期債への関心、短期債利回り低下とは無関係-ムニューシン長官
ムニューシン米財務長官
ムニューシン米財務長官 Photographer: Sarah Silbiger/Bloomberg

ムニューシン米財務長官は28日、トランプ政権下で超長期国債の発行が「非常に真剣に検討されている」ことを明らかにした。長官がワシントンでのブルームバーグとのインタビューで語った。超長期国債が発行されれば、16兆ドル(約1700兆円)規模の米国債市場の歴史的変革となる

同長官は「状況が適切であれば、われわれは長期の借り入れを活用し、それを実行するだろうと予想する」と発言。この可能性を検討するため当局者らがこの日、会合を開いたと説明した。

White House Press Briefing With Treasury Secretary Steven Mnuchin
ムニューシン財務長官Photographer: Sarah Silbiger/Bloomberg

50年債ないし100年債発行のアイデアは少なくとも2009年にさかのぼり、このところ財務省内で一段と注目されている。トランプ政権にとっては、超長期債を発行すれば、年間1兆ドルに近づいている財政赤字の穴埋めで納税者の負担を減らすことができる。また利回り低下の中にあって、年金基金のリターンは若干改善する見込み。

ムニューシン長官は、長期債にあらためて関心を持ったのは期間が短めの米国債利回りの低下と無関係だと述べた。米30年債の利回りは最近初めて2%を割り込んだ後も低下を続け、28日には1.90%と過去最低を更新していた。

同長官は、「われわれの結論についてコメントするのは時期尚早だ」とした上で、財務省は超長期債について「積極的に再検討しており、非常に真剣に検討されている」と話した。

原題:Mnuchin Says Ultra-Long Bonds Under ‘Very Serious Consideration’(抜粋)