[キエフ 27日 ロイター] – 米民主党のジョー・バイデン前副大統領の息子であるハンター・バイデン氏が取締役を務めていたウクライナの天然ガス会社ブリスマ社について、ウクライナの捜査当局は、資源利用に関する同社と環境省との関係について捜査したものの、捜査の対象期間は2010―12年とハンター氏が同社に在籍していた14―18年以前だったと明らかにした。また、この捜査でバイデン親子は取り調べを受けていないという。 

ホロドニツキー汚職対策検察長は、ウクライナ国内で信用に足る新証言が出てくれば、ハンター氏在職中期間についても捜査する用意があるものの、米国側の発言だけを基に自主的な捜査はできないと述べた。 

トランプ米大統領は今年7月、ハンター氏とブリスマ社の関係を巡る捜査を父親のバイデン氏が妨害しようとした可能性があるとして、ウクライナのゼレンスキー大統領に調査を依頼したことが分かっている。一方、民主党は、トランプ氏が来年の大統領選で有力候補と目されるバイデン氏に打撃を与えようとウクライナに圧力をかけたと主張している。