[パリ 23日 ロイター] – 保釈中に不正に日本を出国した日産自動車(7201.T)前会長のカルロス・ゴーン被告が自身の妻キャロル氏のためにベルサイユ宮殿で開いた祝宴の費用を巡る捜査で、フランスの検察当局は今後数週間にわたり、裁判所が同件を調査するよう要請した。 

検察当局は、ゴーン被告が個人目的で行われた祝宴に企業の資金を故意に流用したかどうかを捜査している。調査を担当する当局者はロイターに対し、同件では裁判官の1人または複数人が任命されると述べた。 

裁判官は刑事事件の調査で検察官よりも権限が大きく、特定の状況下では、裁判中の容疑者の勾留を命じたり、容疑者が海外にいる場合には国際的な逮捕状を発行することが可能。 

ゴーン被告の弁護団は、ロイターのコメント要請に対し、祝宴開催でゴーン被告に不正はないが、ベルサイユ宮殿側と企画側とに誤解があったかもしれないと指摘。ゴーン被告が会場費として5万ユーロ(5万5470万ドル)の支払いを申し出たと述べた。 

ゴーン被告によると、2016年10月8日にベルサイユ宮殿で行われた祝宴は妻キャロル氏の50歳を祝うためだったという。