• コアインフレ率は2.2%、金融当局の目標上回ると予想
  • 米経済は向こう数年間、持続可能な生産水準上回る-CBO局長

米議会予算局(CBO)によると、失業率を50年ぶり低水準に押し下げた米経済の予想以上の力強い伸びが、今年のインフレ率上昇に寄与する見通しだ。

CBOは28日に発表した2030年までの予算・経済見通しで、今年の米国内総生産(GDP)伸び率予想を2.2%とし、昨年8月時点から0.1ポイント引き上げた。食品とエネルギーを除くコアインフレ率は今年2.2%と、金融当局の目標を若干上回ると予想した。

20会計年度(19年10月-20年9月)の財政赤字は1兆ドル(約110兆円)を超えるとし、前回予想とほぼ同水準だった。

CBOのフィリップ・スウェーゲル局長は年次長期予測と共に発表した声明で、「米経済は向こう数年間、われわれが推定する持続可能な生産水準を上回り、過去10年間低水準にとどまったインフレ率と金利を押し上げるとわれわれは予想する」と説明した。

CBOによると、財政赤字の対GDP比は20年見通しの4.6%から30年には5.4%まで上昇する見込み。赤字を補うため国債発行増が必要になり、国債発行残高の対GDP比は30年までに98.3%に達するとした。

CBOはまた、10年債利回りの年間平均は今年が1.9%、来年が2.2%と予測。政策金利は来年の遅い時期まで据え置かれるとの見通しを示した。

原題:CBO Raises U.S. Economic Growth Forecast, Sees Inflation Pickup(抜粋)