• FRB議長証言、石油需要見通し引き下げ、セブンが買収に関心
  • モバイル機器見本市の開催中止、ドイツ経済リセッション懸念

新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。新型ウイルスの流行は2月がピークとの見方も一部で出ていますが、米疾病対策センター(CDC)の当局者は、季節性インフルエンザは春になり気温が上昇すれば流行が収まるが、新型ウイルスがどうなるかは分からないとして注意を呼び掛けています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

選択肢にあらず

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、上院銀行委員会の公聴会で、景気低迷時に金融当局は「積極的に」大規模な資産購入策を講じざるを得なくなるとの認識を示した。「利下げの余地は狭まる」とした上で、「低金利はもはや選択肢ではなく、現実だ」と述べた。

供給超過懸念

石油輸出国機構(OPEC)は新型ウイルスの流行が中国の燃料消費に打撃を与えるとして、世界の石油需要見通しを引き下げた。供給超過の懸念が再び強まっている。OPECは1-3月(第1四半期)の需要見通しを3割余り下方修正。サウジアラビアは「OPECプラス」に対し、緊急会合を開いて新たな減産を検討するよう呼び掛けているが、ロシアが難色を示している。

セブンが買収検討か

米マラソン・ペトロリアムのガソリンスタンド部門スピードウェイに対し、セブン&アイ・ホールディングス(HD)や英投資会社TDRキャピタルが買収の関心を示していると、複数の関係者が明らかにした。セブン&アイHDは買収を検討中で、アドバイザーと協議しているという。スピードウェイ買収が実現した場合、同社の評価額は200億ドル(約2兆2000億円)を超える可能性がある。

中止決定

新型ウイルス感染拡大を受け、バルセロナで今月下旬に開催予定だったモバイル機器の見本市「モバイル・ワールド・コングレス」の中止が決定した。主催するGSMAが明らかにした。これまで既に、米インテルやスウェーデンのエリクソン、ソニーなど大手各社が出展見送りを決めていた。

リセッションの足音

ドイツ経済はリセッション(景気後退)入りする恐れがあると、ドイツ銀行が警告した。長引く鉱工業の低迷に、新型ウイルスの流行が追い打ちをかけるとみている。2019年10-12月(第4四半期)は小幅なマイナス成長だったと、ドイツ銀は予想。20年1-3月のプラス成長回復にも懐疑的な見方を示した。

その他の注目ニュース:

カーニバル、業績への重大な影響見込む-新型コロナウイルスで打撃
新型ウイルス、短期的には「極めて深刻な打撃」も-ECBレーン氏
映画「パラサイト」への出資で大当たり、韓国の小規模ヘッジファンド