ドイツ政府は23日、新型コロナウイルスの世界的な大流行の影響を緩和するため、総額7500億ユーロ(約89兆7200億円)規模の財政パッケージを承認した。巨額の新規国債を発行して賄う。

  メルケル政権は23日に臨時閣議を開き、この支出計画を承認した。政府報道官が明らかにした。ウイルス検査で陽性が判明した医師と接触していたため22日から自宅で自主隔離に入ったメルケル首相は、ビデオで閣議に参加した。

  新型コロナ感染拡大が経済に大打撃を及ぼすことが明白となる中で、政府は長年の財政均衡主義を捨て、憲法で定められている借り入れ制限を一時停止した。財務省は今年のドイツ経済が少なくとも5%のマイナス成長になると見積もっている。

  政府は今年1500億ユーロの国債を発行し、新型コロナの影響緩和策に充てる。さらに株式購入や企業への融資提供目的で設立する救済基金が、必要に応じ最大で2000億ユーロの債券を発行する。基金の最終的な借入額は政府に支援を求める企業の数によって左右されると、クキース副財務相が述べた。

  1500億ユーロの新規国債発行を含む補正予算は25日に連邦議会(下院)に提出され、承認されれば27日には上院に進む。

  ドイツ債務管理庁は新型コロナ感染拡大の影響軽減に向けた財政措置として、4-6月(第2四半期)の国債発行を875億ユーロに増額すると発表した。内訳は中長期債が475億ユーロ、短期証券が400億ユーロ。昨年12月時点では、同四半期に計550億ユーロ相当の発行を計画していた。

  ドイツは新型コロナ感染拡大に伴う企業支援策の実施を開始、ドイツ復興金融公庫(KfW)を通じて企業に約5000億ユーロを貸し付ける措置を23日から始めた。アルトマイヤー経済相は発表文で、企業を迅速に支援する狙いだとし、「その大きな部分は流動性の提供だ」と説明した。

原題:Germany Unleashes $800 Billion Package to Cushion Virus BlowGermany Unleashes $800 Billion Package to Cushion Virus Blow(抜粋)