世界的な新型コロナウイルス感染拡大は3月、米経済に大きな打撃をもたらした。サービス業と製造業を合わせた総合的な経済活動指数が過去最大の低下となった。

  IHSマークイットが24日発表した米総合購買担当者指数(PMI)速報値は前月比9.1ポイント低下し40.5。下げ幅は統計が始まった2009年10月以来最大となった。同指数は50を下回ると活動の縮小を示す。

Measure of activity at U.S. factories, service providers suffers record plunge

  IHSマークイットのチーフ・ビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は発表文で、「今回の調査は、米国が既にリセッション(景気後退)入りしている可能性が高く、今後一段の景気悪化は避けられないことを浮き彫りにしている」と指摘。「3月のPMIは、国内総生産(GDP)の年率での減少ペースが5%に近づいていることをおおよそ示唆している。だが新型コロナとの闘いでロックダウンや閉鎖が広がっており、4-6月(第2四半期)は減少率がずっと大きくなる可能性が高い」と記した。

  3月のサービス業PMIは10.3ポイント低下し39.1。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は42への低下だった。サービス業は米経済全体の90%近くを占めており、今回の指数低下はGDPへの影響の大きさを浮き彫りにしている。

  サービス業ほどではないが、製造業も活動が縮小。3月の製造業PMIは49.2と、09年8月以来の低水準となった。

原題:Virus Walloped U.S. Economy in March, IHS Markit Gauge Shows (1)(抜粋)