• モルガンS決算、米失業保険申請なお高水準、ECB総裁
  • 米大統領が経済活動再開に向け指針、米中小企業支援策の資金底突く
New York's Virus Epicenter As Hospitalization Cases Lower
Photographer: Jeenah Moon/Bloomberg

大手米銀の間で米経済に対する悲観的な見方が強まっています。JPモルガン・チェースは先に、4-6月(第2四半期)の国内総生産(GDP)が40%減になる恐れがあると予想。モルガン・スタンレーのジェームズ・ゴーマン最高経営責任者(CEO)も16日、「前例のない環境下」にあり、GDPが30%減になるとの見方を示しました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

トレーディング好調

モルガン・スタンレーの1-3月(第1四半期)トレーディング収入は前年同期比で24%増加した。株式トレーディング業務の収入は20%増え、債券収入も2012年以来初めて20億ドル(約2150億円)を超えた。一方、全社の収入は8%減。市場のボラティリティー上昇を受け、貸倒引当金とエネルギー関連投資の評価損が合計で10億ドル余りに膨らんだ。

1カ月で消失

先週の米新規失業保険申請件数は525万件に減少したものの、なお極めて高い水準が続いた。ここ1カ月での申請件数は合計2200万件となり、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動停止で、過去10年間に創出された雇用が事実上全て消失した。09年半ばに始まった景気拡大期に創出された雇用は約2150万人。

必要なら何でも

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、過去数十年で最悪の危機と闘う域内経済を支援するためECBは責務の範囲内で最善を尽くすと表明。国際通貨金融委員会(IMFC)に対し、「ECB政策委員会はユーロ圏がこの危機を乗り越えられるよう責務の範囲において必要なことを全て実行する決意だ」と述べた。

活動再開に向け

トランプ米大統領は、経済活動の再開に向け各州への指針を打ち出した。ブルームバーグ・ニュースが入手した指針によれば、新型コロナやインフルエンザのような疾病の症例数が「下向きの軌道」を記録した後で外出規制を緩和するよう推奨。その上で進む再開のプロセスは3段階とし、雇用主によるソーシャルディスタンシング(社会的距離の確保)導入や職場での検温などを勧告している。

底突く

新型コロナ感染拡大で打撃を受けた中小企業の支援を目的とした米連邦政府プログラムについて、米中小企業局(SBA)は企業からの申請受け付けを締め切ったことを明らかにした。なお多くの企業が支援を待っている状況だが、3490億ドル(約37兆6000億円)規模の資金が底を突いた。

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