[東京 28日 ロイター] – 茂木敏充外相は28日、NHKの日曜討論で、北朝鮮の非核化を求める点で米中韓は一致しているが、非核化の見返りについては温度差があると指摘、対北朝鮮で「国際社会をまとめる努力が必要」と強調した。 

茂木氏は「朝鮮半島の非核化について、米国も中国も韓国も同じ立場と思っているが、一部で制裁を緩和しないと(北朝鮮が非核化に向けて)動かないとの議論もある」と指摘、「もう一回国際社会をまとめいく努力が必要だ」と語った。「先日もポンぺオ国務長官と電話会談し、しっかり北朝鮮問題で連携を取ることを確認した。中国の王毅外務大臣とも(電話会談)している。韓国とは、旧朝鮮半島労働者の問題をはじめ大きな懸案あるが、北朝鮮についてはしっかり連携していくことは一致しており、康京和外相とも確認した」と述べた。 

新型コロナウイルス感染症の影響で今春から延期された中国の習近平国家主席の訪日については「コロナの問題もあり調整する段階にない」との認識を示した。 

陸上ミサイル防衛システム「イージス・アショア」の配備停止に関し、「今回の決定が日米同盟や協力に影響を与えることはない」との考えを示した。同時に「日米の基本的関係、役割分担は変わらないが、一方で日本を取り巻く安全保障環境はがらっと変わってきており、それを踏まえた日本の防衛力のあり方、日米同盟を考える必要がある」と説明した。